GTDで煩悩をマネジメント?

いかにして自らの煩悩と付き合って行くかについて、GTDビギナーが思った事を書き留めておきます。

GTDでは「Inboxに書き出す内容」=「頭にあること全て」と言ってます。「頭にあること」は大きく2つ、

  1. (やりたくないが)やらなければならない事
  2. やりたい事

からなります。前者は、主に仕事や家庭で次々に入ってくる課題。アポイントをとったり、見積もりを作ったり、クレーム対応だったり、靴を磨いたり、電球を変えたりといったものです。後者は「こうありたい」「あれが欲しい」と言った、いわゆる煩悩です。フルマラソンに出たい、ブログのページビューを増やしたい、TOEICで満点採りたいなどなど。思った事というのはタイトルの通り後者についてでして、ノンストップで湧き出てくる煩悩を「プロジェクト」や「アクション」として処理をしつづけていくことは、非常に疲れることだなぁと感じたので、この苦悩について考察をしてみました。
 
まず、確かにGTDは「ストレスフリー」と言うだけに、前者の「やらければならない事」を淡々とこなすには非常にいいツールだとすぐに体感する事が出来きました。仕事量を把握でき、仕事の終わりが見えるだけでストレスから解放される方向に向かいました。外から入ってくるタスクにはそれなりに限りがあるからです。しかし、後者である自分の内側から湧いてくる煩悩には限りがありません。欲しい物を手に入れたり、何かを習得するたび、「あぁ、もっとこうなりたい」と、いつまでたっても理想とする自分像は自分の一歩先を行っているからです。夢を追うのは悪い事ではありませんが、やりたいこと/欲しいものが頭にあるからとひたすらに吐き出して、終わりの無い処理に追われるのはストレスフルです。ビギナーとしてわたしはこういう状態に瞬時にハマってしまった為、タスク数のコントロールが効かずかなりしんどいなぁと思い始めました。
 
そこで、David Allen氏が提唱しているレベルはおそらくもっと高いところにいってるのだろうと想像するに至りました。GTDでは中長期的なレビューをすることで、将来なりたい姿や実現したい目標をストレスを抱えないように調整していけるということなのだろうと。その点、トップダウン的なアプローチのタスクタイムマネジメント方法が目標ありきで目標設定が突っ走り気味なのに比べて、GTDではボトムアップ的なアプローチをとる ー自分自身のタスク処理能力を把握するーことで、湧き出す煩悩への抑止力が働きやすのかなと、現在のところ合点しています。

煩悩なんて物は出家でもしない限り簡単にはなくならず、絶えず湧き出てくるものであって、うまく付き合って行かなければならないもの。うまく付き合うためのツールがGTDである。そういう解釈に至ったという事です。

実は自分がこれまでの人生30年ほどでようやく至りついた生き方のベースに、ゲーテの「ファウスト」がありました。ファウストの物語は、超適当かつ簡単にまとめると、地獄に堕ちるという契約のもと悪魔の力を借りた主人公が、きれいなお姉ちゃん・富・権力など欲しい物を次々に手に入れながらも「満足」できなかったのが、民の為に一大事業に励みだしたときに「満足」したと感じて地獄に堕ちず天に昇るというお話です(ファウストのわかりやすい解説はこちら。また手塚治虫が漫画化した物もあります。)それでこのところの私は、この「満足」こそが生きる道だと志して、いわゆる煩悩を抑止できていたつもりだったのですが、GTDで全部正直に書き出してみると、どうやら頭の中には煩悩がぐるぐると渦巻いていたんだなと気付いたのでした。

というわけで、今後GTDを「煩悩マネジメントシステム」として自分の中で昇華させ、自らの煩悩とうまくつきあっていけるようになるというのが今の目標です。

gtd_amazon.jpg

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

ファウスト〈第一部〉 (岩波文庫)

ファウスト (朝日文庫)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です